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高配当株投資をする上で「VYM」「HDV」「SPYD」の王道ETFを投資対象として検討されている方は多いと思いますが、これらの配当利回りは3%~4%台…
もうちょっと高い利回りが欲しい…、でも危険な高配当株は掴みたくないな…
こう思っている方も多いのではないでしょうか?
はい、わたしも全く同感です(笑)
配当利回りは高くなればなるほど、危険度も上がります。(配当金額に対して株価が安い不人気銘柄だから)
しかし、この概念に当てはまらない商品が「PFFD」です。
そこで今回は
- 投資歴10年以上(失敗経験もあり)
- AFP・簿記資格を保有中
- 現在の含み益は4桁万円超え
- 年間予想配当金は100万円超え
のわたし「こるきち」が配当利回り5%を超える超高配当米国ETF「PFFD」とその日本版である「2866」の魅力と注意点を解説します。
この記事を読むと
- 優先証券ETFの特性がわかる
- 投資するにあたっての注意点がわかる
- それを踏まえた上での有効活用方法がわかる
など高配当株投資をする上で選択肢が増えます。
これらはやや癖のある商品ですが、高配当を得たい方にとっては投資検討に値する優良なファンド。
ぜひ概要を理解して有効活用していただければと思います。
優先証券とは議決権がない代わりに普通株より高配当な証券
優先証券とは、議決権がない代わりに普通株より配当利回りが高い株式のこと。
債券に近い性質を持っており、平時は値動きが小さく、金融不安や金利上昇局面には弱い傾向があります。
- 議決権とは
- 株主総会にて会社の運営や資産の使い方などの重要な事案が決められますが、このときに「賛成」「反対」の票を投じることができる権利のこと。
つまり優先証券は「配当たくさんあげるから口出ししないでね~」といった企業側に主導権がある株になります。
優先証券ETFの特徴
端的に述べると「値上がりを狙う商品ではなく、配当特化型の商品」です。
優先証券ETFの特徴は以下のとおり
- 高配当で毎月分配
→配当利回りは平時で5%以上を望める - 極端な値上がりはせず債券に似た性質
→金利上昇局面においては下落傾向 - 金融不安に対して脆弱
→リーマンショックでは大きく下落
→コロナショックでは底堅い動き
数百銘柄へ分散投資しているため、個別株より低リスクな商品です。
高配当で毎月分配
過去の配当利回りは概して4%後半~6%台で推移してきました。
そのため平時に購入しても購入金額の5%以上の配当が手に入る可能性が高い商品です。
100万円分購入すれば毎年5万円以上の配当がもらえるということ。
毎月分配されるため1月あたりの分配金は概ね「5%÷12ヶ月=0.417%」くらいとなります。
極端な値上がりはせず債券に似た性質
優先証券ETFは平時は大きな値動きがなく、債券に似た性質の株式です。
次のグラフにおける「AGG」は優良な債券を集めたファンドで、優先証券として有名な「PFF」と値動きが類似しています。
米金利上昇局面であった2022年からは株や債券と共に下落傾向です。
高配当といえども売られまくりました。
金融不安に対しては普通株以上に脆弱
優先証券は金融不安が起こった際には、普通株以上に下落する側面があります。
- リーマンショック時
- S&P500→51%下落
PFF(優先証券ETF)→70%下落
リーマンショック時には直近の高値から70%下落しました。
ただしコロナショックでは金融不安には至らず、普通株より底堅い動きを見せました。
- コロナショック時
- S&P500→32%下落
PFF(優先証券ETF)→26%下落
つまり、金融危機にさえ発展しなければ、普通株よりは値動きが限定的であるということ。
大きく下落した株式に乗り換えてリバランスするという手法も取れるでしょう。
代表的な優先証券ETF
ティッカー | PFF | PFFD | 2866 |
---|---|---|---|
ファンド名 | iシェアーズ 優先株式&インカム証券ETF | グローバルX 米国優先証券ETF | グローバルX 米国優先証券ETF |
運用会社 | ブラックロック | グローバルエックス | グローバルエックスジャパン |
連動指数 | ICE上場優先株式&ハイブリッド証券Index | ICE BofAMLダイバーシファイド・コア米国優先証券Index | ICE BofAMLダイバーシファイド・コア米国優先証券Index(円換算) |
設定日(作られた日) | 2003年3月26日 | 2017年9月11日 | 2022年9月28日 |
経費率(年間運用手数料) | 0.46% | 0.23% | 0.2575% |
過去5年平均分配利回り | 5.1%程度 | 5.3%程度 | ※測定不可(設定日が直近のため) |
分配月(年間回数) | 毎月 | 毎月 | 毎月 |
組入れ銘柄数 | 約480銘柄 | 約220銘柄 | 約220銘柄 |
詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
年 | PFF | PFFD | 2866 |
---|---|---|---|
2023 | 2.068$ | 1.26$ | 52円 |
2022 | 1.835$ | 1.284$ | ※12円 |
2021 | 1.756$ | 1.312$ | |
2020 | 1.846$ | 1.335$ | |
2019 | 1.998$ | 1.371$ | |
2018 | 2.162$ | 1.399$ | |
2017 | 2.130$ | 0.481$ |
【PFF】最も歴史が長く純資産総額の高いファンド
【PFF】は3ファンドの中で最も誕生が早かったファンドのため、AUM(純資産総額)は2023年5月現在で13.2億ドル(日本円換算で約1800億円)ともっとも資金が集まっているファンドです。
組入れ銘柄上位はご覧のとおり名の通った企業たちがズラリ。
経費率は0.46%と3つの中では最も高コストですが、世界三大運用会社であるブラックロックが運用する実績のある商品です。
【PFFD】最も経費率が安価で分配利回りが高い
【PFFD】はPFFの後発組にあたります。AUM(純資産総額)は2023年5月現在で2.2億ドル(日本円換算で約300億円)とPFFの約1/6規模のファンドです。
連動指数がPFFとは違うため、やや組入れ銘柄は異なりますが優先証券を集めたファンドなので大きくは変わりません。
経費率は0.23%と3つの中では最も低コストで、過去分配利回りではPFFをわずかに上回る点からもこれから資金が集まるのではないかと思える商品です。
【2866】東証に上場する日本版PFFDでメリット多数
【2866】は2022年9月に東証に上場したばかりの日本版PFFDです。
特徴としては
- 日本円で購入できる
- 日本円で分配金を受け取る
- 為替コストがかからない
- 外国税の還付申告が不要
といったところが挙げられます。
売買や分配金受け取りは日本円で取引することができるため、為替コストがかかりません。(※日本円換算した指数に連動するため)
一部の証券会社(SBI証券やマネックス証券など)では日本株の取引コストがかからない場合もありますので、経費率は「0.2575%」と本家PFFD(0.23%)にやや見劣りしますが、これらを加味すると本家よりアドバンテージのある商品とも言えそうです。
また「PFFD」では確定申告にて「外国税額控除」を申請すればいくらか負担した外国税が還付されますが、「2866」では自動で外国税還付が調整されるためそもそも確定申告が不要になります。
日本版PFFDは「為替コスト」や税制面での「手間」がかからない恩恵が得られるということ。
優先証券ETFの有効活用法
優先証券ETFの有効活用法の例としては以下が挙げられます。
- ポートフォリオの一部に加えて配当利回りを上げる
- 安価な時期に仕込んで長期保有
- 暴落時に値下がりの大きい株とスイッチング
やや癖のある商品なのでポートフォリオの主力にすることはオススメしていません。
ポートフォリオの一部に加えて配当利回りを上げる
高利回りである利点を活かすため、ポートフォリオの10~30%くらい組み入れて配当利回りを上げるという手法。
全体の配当利回りが3%だとした場合、優先証券を20%組入れればポートフォリオ全体の配当利回りは「3.4%」となります。
(3%×80%)+(5%×20%)=3.4%
メンタル面を考えると投資を長く続けるにはある程度含み益が必要。優先証券は値上がりしにくい(含み益を得にくい)商品のため、あくまでもポートフォリオの一部にしておくのがおすすめです。
安価な時期に仕込んで長期保有
優先証券ETFは値上がりしにくい商品のため、下がった局面で仕込むことで真価を発揮します。
したがって金融危機や金利上昇局面で仕込むと、のちに含み益とたくさんの配当金(分配金)を得られるという訳です。
逆に高値で掴んでしまうと、金融不安が起こった時に大きな含み損を抱えることになります。
暴落時に値下がりの大きい株とスイッチング
これは玄人向けの手法になりますが、市場全体が大きく値を下げるときに「優先証券を売却して普通株を買う」という手法。
前述したとおり、コロナショックではS&P500などより下落幅は限定的だったため、そのタイミングで優先証券から普通株へ乗り換えればその後回復したときに大きな含み益を手に入れることができます。
要は値下がりの激しいモノを買い、リバランスをするということ。
もちろん都合よく金融危機に発展しない暴落が起こるかどうかはわからないため、必ずしも万人におすすめする手法ではありません。ただ頭の片隅にでもあれば選択肢は広がります。
まとめ 優先証券は万人には向かないが優良な高配当銘柄
優先証券ETFは少ない資金でたくさんの配当が得られる優良商品。ただし
- いつ買っても良い訳ではない
- 値上がりする商品ではない
- 金融危機では大きく下落する
といったことを理解している必要があります。
使ってみたいと思うのであれば、まずはポートフォリオの一部として少額から買ってみることをおすすめします。
本記事がみなさんの投資の参考になれば幸いです。
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